2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

父親の愛していた(であろう)映画監督の作品を観た。 ところどころ眠ってしまったというのにいい映画だと感じたのは、共感への固執だろうか。 母親からのメールに刺々しさを感じる。 なにも言っていないのに知られたのかと怯える。 馬鹿馬鹿しい。 帰りたくな…

遊びの誘いとか、旅行の誘いとか、ふとした電話とか、なかなかさよならを言わないメールとか、何気ない優しさとか、わたしを気遣う言葉とか、ごく少数の他者にしか与えないぬくもりを惜しみなくわたしに注いだりしないで。 許された距離にいるという喜びに騙…

近くなりすぎてしまって、自分の感情をきちんと咀嚼して理解することができない。 きらいじゃない、必要だし、いない生活は考えられない。 どこかで彼を取り巻く冷たさに恐怖を感じながらも、隠された優しさに触れたそのときには戸惑うほどにあたたかい気持…

「一度別れたら、そんなのもうむりだよ」 「もう2年っていうくくりになって終わった事実なんだからさ、思い出にしなよ」 「あのひとは最初は気にするタイプだけどさ、もうすぐ元気に立ち直ると思うんだよね」 反芻される言葉たち。 だまれよ。

どうして自分のしていることの下らなさだとか愚かさだとか浅はかさだとかみっともなさだとか低俗さだとか、そういう見ているこちらが恥ずかしくなるような厭きれ返るような数々の愚考及び愚行に自ら気付くことができないのよきみは。 ナイフで一本線を引いて…

こんな夏の夕暮れには、薄暗い部屋の中でだらしのないおとこのことシーツにくるまって蝉の鳴き声でも聞いていたいよ。 そうして、眠りの世界との境界線をうやむやにしながら、くだらない話をしてくすくす笑うの。

ふいに寂しさが襲ってきてだれかに救いを求めたくなるけれど、もう離れてしまったひと、まだそこまでの関係にもなっていないひと、どちらかしかいなくて、湧き上がる衝動を必死に体内に抑えこむ。 ひとりは、こわい。 頭を撫ぜられなくなってから、もうどれ…

夜の街で家々から漂ってくる晩御飯のあの匂いほどしあわせなものはないと思うの。 その匂いのするあたたかな光の灯った家に帰ってゆく人々も。

音のない夜の街を歩くと、途端に自分が小さくなった気がする。 増大した闇がわたしをすっぽり包みこむ。 このままどっか行っちゃいたいな。 だれも知らないとこに、だれも知らないうちに。

名前を聞くだけで存在を思い出すだけで狂いそうになるんだ 頼むからこの世から消えてくれ 全く知らないくせにそんなこと考えてしまう 一度くらいあのひとの前で発狂したらもっといろいろ考えてくれたのかな

ウォホールのエコバッグを片手に、誕生日にもらったビーサンをつっかけて外に出ると、締め切った部屋の中でひたすら青白い画面と向き合っていたためにじっとりと汗ばんだ私の肌を、体を、夏の夜風が、すう、と吹き抜けた。 暗闇に浮かぶ自動販売機で、おそら…

なんにもなかったふうに、「お誕生日おめでとう」。 「あずさが生まれたときのことはいまでもよく覚えています」。 ああ、もうすぐ会えるのかもしれない。 どうしよう、こわい。 うれしいのに、こわい。

誕生日がおめでたいものじゃないと考えるようになったのはいつからだろう。 ほんとうに祝ってほしいひとはもうわたしを捨ててどこかへいってしまった。 今日、すこしだけでもわたしのこと思い出してくれてるかな。

ぜんぶ失うまで、あと数秒なんだと思う。 こんなふうにあのひとを失うのは、ふがいない。やいやーとは言わない。 だけどきっと、世界はそういうふうにできているんだろうな。 こうなってしまうのは、しょうがないことなんだろうな。 わたしに束縛する権利は…

なんか、ほんとうに、めんどうくさいと思った。 ばかばかしい。めんどくさい。 もういいよ、なにもかも。 ぜんぶリセットしたい。

ただ日付が変わるだけだ。 わたしを表す数字が変わるだけだ。 わたしはなにも変わらないんだ。 わたしはなにも変わらないんだ。 言い聞かせても、むだだよ。 夜道に伸びた自分の影を踏んで帰る。 どこに帰るというのか。

「ハタチ」ということばのみずみずしさは「10代」のそれには劣るけれど、これから続いていくだろうどの年齢を指すことばよりもましだった。 おとなになりたくない。 おとなになりたくない。 おとなになりたくない。 だれか時間をとめてくれ。 明日にならない…

「何もない毎日に乾杯」。 たいせつに思うよ。 わたしのこと蔑んだっていいから、ずっとそばにいてよね。

ああ、わたしはもうすぐまたひとつ大人になってしまう。 精神はいつまでも幼いままで、身体だけ、社会的にだけ、どんどん大人になってしまう。 ほんとうに消えようと、大人になる前にこの世からきれいに消えようとたいせつな女の子となみだを流して決めた約…

それにしてもしかし、いやみというのはなんと人を不快にするものでしょうか。 わたしはあれは、世界でもなかなか醜いものだと思っております。 だって言われたときどういう顔をすればいいかもわからないしね。

だって、誰にでもやさしいひとなんか信用できないじゃない。

詐欺にあって狼狽していたときにもらったメッセージがミクシーに残っていた。 あのとき、あんなに優しくしてくれたのに。 わたしのために、いろいろ調べてくれたのに。 あんなにわたしのことを思ってくれていたひとを、わたしはどうして突き放したりなんかし…

優しさの押し売りにも、愛情の押し売りにも、傷の舐め合いにも、もううんざりだ。 どうしてこんなにめんどくさいんだ。 関係ないよってただ上の空でいたいのに。

あの子のことで悩まなくなった。 胸をえぐるような言葉も浴びなくなった。 薬を飲む頻度も低くなった。 涙を流すことも、眠れない夜も少なくなった。 精神状態も体調もすべてが好転しているというのに、まるで心にぽっかりと穴があいたような気がするのはな…

生きてるか死んでるかそれだけでいいから教えて。 だれといようが、なにをしていようが、わたしもう失望しないから。 失望しないからさ、ちゃんとわたしのこと気にしてよ。わすれないでよ。 わたしの彦星はあなただけなんだよ。

ふたりで買いにいっちゃおうぜ、とか、帰るなよー、とか、下北沢で待ってるからね、とか。 思ったよりもときめかなかったし、だけどそういう言葉はわたしをうれしくさせる。 そんな気さらさらないんですよね。 ずるいひと。

なんて残酷なひとなの。

せまいベランダで、ナイトクルージングを口ずさみながら吐き出した煙を夜空に溶かす。 左手にはカルアミルク。 風にそよぐ木々の音と点々と灯る生活の光。 夏の予感が、においが、鼻をかすめる。 大丈夫。 わたしはひとりでも大丈夫。

ぜんぶぶちまけたららくになるだろうに、そのあとに待っているであろうめんどうくさい事々を考えると、どうにも動けない。 ずるい。ひとさじの甘さも含まない、残酷なずるさだ。