ああ、わたしはもうすぐまたひとつ大人になってしまう。
精神はいつまでも幼いままで、身体だけ、社会的にだけ、どんどん大人になってしまう。
ほんとうに消えようと、大人になる前にこの世からきれいに消えようとたいせつな女の子となみだを流して決めた約束の年齢から、もうすぐ2年が経つというのに、わたしはまだのうのうと生きているよ。
いちばんかなしいのは、10代の少女の神聖さを、わたしは心の中でも失い始めてしまっているのかもしれないということ。
あるいは、もう既に。


年老いてから死ぬなんて馬鹿げているわ。
きれいなうちに、すう、と息を引き取って、名前も知らないすてきな香りのお花に埋もれて灰になるの。


なんて夢を見た。見なかった。