私はありふれた不幸を振りかざして他人様の気を引きたいだけで同情されたいだけで優しくしてもらいたいだけで、それを盾にして傷つけられないようにしているだけなんです。
「もう誰とも付き合ったりしたくないなあ、淋しいから愛して愛されたいけど、付き合って醜い自分が露になっていくのやそれによって相手をうんざりさせたり傷つけたりするのは本当に厭」
言葉にしたら、悲しくなった。


拍手の音は雨の音に似ているから、わたしは目を瞑って膝を抱えて空気の粒子の一つひとつに悲しみの色を見つける。
信じることなんて簡単にできない。