かなしみとかショックとか、わかんない、あきらめに似た笑いがこみあげてくるくらいだけど、やっぱり笑えないや。
きみの幸せが免罪符だとか早く先にいってだとか言ってたくせに、ね。


きみのにおい。
きみのうしろを通ったときに香るきみのまわりの空気。気配。
眩暈がするほどの懐かしさとか切なさ。
だけどわたしのあげたそのにおいをつけた手で、いまはあのひとの手をひいてるんだろうか。
もし本当だとしたら、あの子よりましだけど、ねえ、いちばん皮肉な結末だよ。


自分が傲慢だということも勝手だということも最低だということもわたしが一番分かってるから、小さく泣くくらいゆるしてね。