こういう瞬間にわたしは自分の醜さを実感して、同時にああ離れてよかったとひしひしと思うのだ。
わたしはわがままだ。
だけどどうしてあのおんなのこはいつまでも彼のとなりに居座り続けるの。
わたしは彼の恋人という肩書きがほしかったわけじゃない。
そんなものなくたって、ただいつもとなりにいて同じ時間を過ごして、いろんなところに一緒に行って感情を共有できればよかった。
キスするよりセックスするより、同じ音楽を聴いて口ずさみながらひとつでも多くの知らない街へ行きたかった。ふたりで世界を広げたかった。
あんなにたくさんの、気の遠くなるような涙を生み出したくせに、どうしていまだにのうのうと彼といっしょにいられるの。尻尾ふって媚びてるの。


だとか、いまだにやきもちやくなんて馬鹿げてる。