5時間の長旅も、もうすぐおしまい。 外にはあかりひとつない。 目をこらすと、窓の外のすぐそこは森だった。 しんじられる? 雪も、残ってるのよ。 窓ガラスに映るじぶんの顔が、いつもとすこし、ちがって見える。
かたいベッドの上にうつぶせになると、どくんどくん、と、心臓のおとがきこえる。 そうして気づくことがあるの。 どうしたって、わたしは生きてる。 こころはいろいろだけど、からだはただ生きようとしている。 ただそれだけ。 慣れ親しんだ街からとおく離れ…
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